カウンセリングとは②「今、ここ 」

マインドフルネスについて書いた際に、マインドフルネスとは「価値判断をせずに今、ここに意識を向ける」と書きました。この「今、ここ」というのは、カウンセリングでとても大切な在り方です。

私が初めて「今、ここ」という表現を耳にしたのは、ゲシュタルト療法の専門家とのセッションでした。始めは「今、ここ」と聞いても、何を意味しているのかピンときませんでした。留学中は「here and now」という表現は、日本の生活で言えば食事の際に「いただきます」というのと同じような感覚で、同じくらいの頻度で聞いたような気がします。それくらい大切であると同時に、それほど頻繁に何度も言われないと身につかないこととも言えます。

クライアントの課題の原因は過去にあるとしても、クライアントの課題は「今、ここ」にあります。それらを「今、ここ」でもう一度感じて経験し直すこと、そして未完の問題を完了することでその部分を統合すること、その結果クライアントが世界により生き生きと関われるように支援するのがセラピストの役割とも言えます。と書いても、わかりにくいですよね、すみません。カウンセリングで大切なのは「過去より”今、ここ”なんだ」と少しでも伝わったとしたら嬉しいです。

ちなみに、ゲシュタルト・セラピーは、徹底して「今、ここ」を観察し、気づきを言語化していきます。ハコミ・セラピーも「今、ここ」への意識の集中はとても重視されます。いずれも、「今、ここ」に留まることで、それまでとは違った経験への可能性が広がります。