カフェインと買い物の関係

アメリカ心理学会の学会誌が届きました。ざっと目を通し始めたところで、興味深い小さな記事がありました。

その記事によると、買い物前にカフェイン飲料を摂取すると、より多くの商品を買い、より多くの金額を支払うことが研究により示唆されたということです。

4つの実験のうち、1つ目はフランスで実施されました。大きなチェーン店で買い物を始める前に、96人の被験者はエスプレッソを飲み、残りの同数の人はデカフェのエスプレッソを飲みました。そして、買い物を終えて店を出る際に、買った商品の数、使った金額、そして買い物中の気分についてアンケートに答えます。

その結果、次のようなことがわかりました。まず、カフェイン入りエスプレッソを飲んだ人たちは、デカフェを飲んだ人たちよりもワクワクしていて、注意力が高かったということです。そして、前者は後者と比較して、商品を30%多く買い、金額にすると50%多く使っていました。

同様の実験をフランスの他の場所で実施したところ、145人のカフェイン飲料を飲んだ人は、”実際的”な消費より”快楽的”な商品を購入する傾向がありました。”快楽的”というのは、例えば、甘くてバターをたっぷり作った食品を指します。

この2つの実験は、スペインで90人の被験者で、また実験環境で209名の被験者で再現されたそうです。

空腹時には食材の買い出しは避けることが賢明だと聞いたことがありますが、ショッピングをする前にカフェインを取ることの影響については考えたことがありませんでした。カフェイン飲料を飲むと、より多くの買い物をして、より多くの出費をするとなると、今後はショッピング前のカフェイン飲料摂取に注意しようと考えるかもしれません。けれども見方によっては、より楽しい気分で、必要以上に自己抑制せずにショッピングを満喫できるとも言えそうです。意識的に選択肢として使い分けられると良いのかもしれませんが、どうでしょうか。