認知行動療法

認知の歪み ⑤ 白黒思考

両極端な考え方をする思考の歪みをご紹介します。

白黒思考

これは名称から内容が想像できると思います。何事も「白か黒か」で結論づけ、曖昧なグレーゾーンの存在を加味できない思考のクセです。完璧主義な人にみられがちかもしれません。少しでも理想に届かないものは、良いところがあるのにも関わらずそれらは無視して「全くダメ」と評価します。実際、「よい」「悪い」も判断軸によりますし、どの判断軸にも「中間」部分(良くも悪くもないグレーゾーン)があります。もともと、白黒思考の傾向がある人もいますが、ストレスが高まって、自分や状況を一方引いたところから眺める余裕がないときに、このような考え方の傾向が強くなる可能性は誰にでもあります。

改善方法

改善方法の一つは、物ごとの良い面に目を向ける意識を持って毎日を過ごすことです。これは日々の訓練になりますが、例えば、「だらしなさ」の中に「おおらかさ」を見つけるようなことです。リフレーミングとも呼ばれます。また、同じものや状況でも良いところに目を向けるように意識することも役立ちます。「この資料の図表は今ひとつだけど、文章構成はわかりやすい」など。そうすることで、世の中や自分をより多面的に捉えることができ、よりバランスのとれた見方につながります。結果として、両極端思考で感じているようなストレスは減少すると考えられます。ものの見方は自分になじんでいる無意識なものなので、短期間で簡単には変わりませんが、時間をかけて自分を訓練する意思があれば、必ず改善します。意識的にものの見方を変える努力を続けるうちに、脳内に新しいシナプスの回線が立ち上がり、次第に強くなっていくからです。