脳の健康と食事②〈 緑茶〉

今日、脳を元気にする食品としてご紹介するのは、日本人が昔から慣れ親しんできた「緑茶」です。ブルーベリーよりは「へぇ〜!」っと驚く感じが少ないかもしれません。

ニューロン新生を促進するのは、緑茶に含まれているポリフェノールです。中でも特にカテキンが一番効果があるとされています。緑茶に含まれるポリフェノールは、ニューロン新生を促進し、同時にBDNF(脳由来神経栄養因子)レベルを上げることがわかっています。BDNFはタンパク質の一種でニューロン新生を助ける役割をします。

それ以外にも、緑茶に含まれるポリフェノールには、がんの予防、体脂肪の低減、免疫力改善、血糖値低減などのパワフルな効用があることが示されています。また、ブルーベリーと同じように、強力な抗酸化作用と抗炎症作用もあります。さらに、認知機能にも明らかな効用が認められています。いいことずくめですね。

敢えて欠点を挙げるとすれば、それはカフェインを含有している点です。緑茶のカフェイン含有量は紅茶よりは少ないものの、カフェインはニューロン新生のためには避けた方が良いとされています。カフェイレンスの緑茶が入手可能です。

ところで、先の記事で取り上げたブルーベリーに含まれているアントシアニンも緑茶のカテキンもポリフェノールの一種です。植物は、紫外線による酸化障害や病原菌などから自分を守るために、ポリフェノールを作り出しています。植物(野菜や果物)を食べると身体にいいのは、植物が自らを守るために作り出したポリフェノールが私たちの健康にも効果があるからです。実は、ほぼ全ての植物にポリフェノールは含まれています。つまり、「健康のためには野菜や果物をたくさん食べましょう。特に、脳の強化のためにはブルーベリーと緑茶は外せません」ということになります。

参考:
1) Cortright, B. (2015). The Neurogenesis Diet & lifestyle: Upgrade your grain, upgrade your life, CA: Psyche media.
2) 日高土肥歯科医院ブログ(2015)「ポリフェノール類とカテロイド」 (2020年5月22日閲覧)
3) ネスレHP「実はすごい!ポリフェノールとは何か?」 (2020年5月22日閲覧)