レーズンを使ったマインドフルネス

以前にもマインドフルネスについて投稿しましたが、今回はレーズンを使ったマインドフルネスの方法をご紹介します。マインドフルネス・イーティングという言い方をすることがありますが、初めはレーズンを使うことが多いようです。私が以前に開催したマインドフルネスのワークショップでもレーズンを使いました。

用意するものは、レーズンを一粒。所要時間は5分ほどです。

まず触感を味わいます。レーズンを手のひらに乗せたり、指でつまんだりして、レーズンが皮膚に与える感触に意識を向けます。目をつぶって、感触に集中してみるのもいいかもしれません。

次に、レーズンを眺めてみます。まるでレーズンを見るのが人生初の体験であるかのように、表面の凹凸、光の加減での見え方の変化など、細部にまで意識を向けてみます。

レーズンの匂いをかいでみましょう。どんな匂いがするでしょうか。そして、匂いに意識を向けてから、次に身体に何か反応があるかにも意識を向けてみます。例えば、口の中や胃に何か変化があるかもしれません。

ゆっくりとレーズンを唇へと持っていきます。腕の動き、レーズンをつまんだ指の動き、唇の動き、さらに唇がレーズンを感じる感触に意識を向けます。ゆっくりとレーズンを口に含みます。その時の唇や舌先の動きにも関心を向けましょう。そして口の中のレーズンの存在を確認しながら、さらにその触感を確かめましょう。

ゆっくりとレーズンを噛みます。レーズンを噛むとき、口のどの部分で噛んでいますか。そして、レーズンの味を舌のどの部分で感じているでしょうか。噛む度に、味の濃淡を感じるかもしれません。

飲み込みます。飲み込もうとした時に、口や喉はどのような動きをするかに意識を向けます。

その後、身体が何を感じているかに意識を向けてみます。レーズンが食道を降りていくのを感じるかもしれません。飲み込んだ後、口の中にはレーズンの余韻が残っているでしょうか。そして、レーズンがゆっくりと消化されてエネルギーになって身体に取り込まれていく様子をイメージしています。

以上がレーズンを使ったマインドフルネスです。もちろん、レーズンを使わなくても、例えば、毎食はじめの一口はマインドフル・イーティングをすると決めてみるのも一つの方法でしょう。

価値判断をせずに「今、ここ」に意識をむけることがマインドフルネスですが、いろいろな実践方法がありますので、機会があれば別の方法もご紹介するかもしれません。

参考:Raisin Meditation, Greater Good in Action