心理学あれこれ

カウンセラーの守秘義務

カウンセリングを受ける際に、相談内容が他の人に知られてしまうのではと不安に感じる方もいらっしゃると思います。誰にも相談できないからカウンセリングを選択されるわけですから、相談内容はクライエントにとって、誰にも知られたくない非常に重要なものです。セッションの中で開示された事柄が保護される保障はクライエントの一番大切な権利です。カウンセラーは守秘義務を負っていますので、原則として相談内容をクライエントの許可なく第三者に開示することはありません。

例えば、クライアントのご家族など関係者に対しても相談内容を開示することはありません。実は、相談内容だけでなく、クライエントが私のセッションを受けていること自体が守秘義務の対象になります。例えば、A さんが私のクライエントだとします。家族などの第三者に「Aさんから、あなたのセッションを受けていると聞きましたが」と話を振られても、「カウンセラーは守秘義務があるので、Aさんが私のセッションを受けているかどうかはお答えできません」と回答します。街で偶然にAさんと会った際にも、私からは声をかけません(もちろん、Aさんから声をかけてくだされば挨拶します)。私から予約設定の電話をかける時も「鈴木と申します」という中立的な情報のみでコンタクトします。

クライエントのプライバシーの権利はクライエントに属するので、クライエントの同意があれば、カウンセラーの守秘義務はなくなります。クライエントの同意のもとに情報を開示する例としては、クライエントが適切な医療を受けるために医療機関に対しての情報開示があります。また、クライエントがパートナーと共にカップルセラピーのセッションを希望した場合、クライエントの同意のある相談内容についてはパートナーに情報開示します。

クライエントの同意を得ず情報開示をする例としては、クライエントが自傷、他害の恐れなどがあるために、家族や警察などへの連絡を要する緊急の場合があります。また、児童虐待や高齢者虐待がある際には関係機関と連携し、情報交換をする必要が生じます。さらに、カウンセリングを安全で適切に行うためにカウンセラーがスーパーバイズを受ける場合もあります。

以上のように、原則として、カウンセリングの相談内容の守秘はクライエントのプライバシーの権利として保障されていますので、どうぞご安心ください。